岩井堂砦跡

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往古此の地は白井城の関門で支城を置いたところで、延久年間(1069-1073)山田太郎為村が築き数代にわたり村上家、後下川辺朝村氏、藤原氏の居城となり、戦国時代、上杉と武田方の勢力が拮抗するころは、互いの動向を見定める絶好の場所として激しい奪いあいが繰り返されていた、天正7年、武田軍の中でも智将として知られていた真田昌幸の臣海野長門守が城主隣、岩櫃城が隆盛を極めていたころは、岩井堂の砦は白井や遠く前橋までにらみをきかせる砦として特に重要な役割を果たしていたという。

岩井堂砦の登山道は岩山に物見台、のろし台に利用されたという岩上に登山できるコースを整備したもので、奇岩と老松の間から周囲が一望できるところであります。

「朝日さす……」は隆盛を誇った、この地を詩った御歌で、祖先の秘められた夢が隠されているという説もあります。