オスカー・グレーニング氏死去(Oskar Gröning)
93歳の元ナチス親衛隊員、初公判で遺族に謝罪
第二次世界大戦中、アウシュビッツ強制収容所で30万人もの殺害に関与したとして起訴された元ナチス親衛隊員の初公判が21日にドイツ北部で開かれ、被告は起訴内容を全面的に認めました。殺人ほう助の罪に問われているのは、元ナチス親衛隊のオスカー・グレーニング被告(93)で、1944年5月からの2か月間にポーランドにあったアウシュビッツ強制収容所でおよそ30万人の殺害に関与したとされています。グレーニング被告は当時、収容所に移送されてきたユダヤ人らの持ち物から金品を探し出し、没収する任務に就いていました。21日に開かれた初公判で、グレーニング被告は起訴内容を全面的に認めた上で、遺族らに対し「どうか許してください」と述べました。また被告は、当時の様子について「ガス室から苦しむ人々の大きな叫び声が聞こえたが、徐々に小さくなっていった」などと話しました。ホロコースト、いわゆる大量虐殺に関与したナチス戦犯の捜査は戦後70年となる今も続いていますが、すでに亡くなった容疑者も多く、これが最後の大きな裁判になるのではないかと言われています。
第2次大戦中、現在のポーランドにあったナチス・ドイツのアウシュビッツ強制収容所で簿記係として勤務し、約30万人の殺害をほう助した罪に問われたドイ ツ人、オスカー・グレーニング被告(94)に対し、独北部リューネブルクの裁判所は15日、禁錮4年の判決を言い渡した。DPA通信などが報じた。
検察は禁錮3年6月を求刑していたが、これを上回る量刑となった。裁判官は、被告が「殺人を目的とした組織」で「無難な事務仕事を進んで引き受けた」と厳しく指摘した。被告は健康状態が思わしくないため、実際に収監されるかは現時点で決まっていない。以下略(時事通信)